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Melody of Light
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「手に掬えばこぼれ落ちていく光。
鼓動する赤い水、それは流れ、いつか海へ、そして天へと続く
刹那という永遠の光景」
日本人の写真家として、ポ-ランドのヴロツワフに2021年の秋と2022年の夏に
しばらく滞在するという機会に恵まれた。
河が流れ、緑も豊かな都市のヴロツワフの街は、
どこか東京の街にも少し似ていると感じた。
どの街にも同じように朝の光が訪れ、やがて太陽は沈み、光と闇は共にあり、
ただ時により入れ代わる。
それは、けしてとどまることなく時間に流され、
いつか訪れる死と共に生きる、私たちの人生のようだ。
そこにあったはずの光。
それは写真そのものだ。
野村恵子
内容詳細
写真・テキスト:野村 恵子
編集: 野村恵子 Łukasz Rusznica
curatorial work: Łukasz Rusznica
デザイン: jopkiewicz_joanna
Preparation for printing: krzystof Krzysztofiak
英訳: Jerzy Chyb
和訳: Monika Szyszka
出版: bwawroclaw
Residency project partner: EU-Japan Fest Japan Committee
year of publication: 2022
publication languages: Polish, English, Japanese
type of cover: soft
dimensions: 180 x 265 mm
number of pages: 76
野村恵子写真集『Melody of Light』がポーランドの出版社bwawroclawから刊行。
『Melody of Light』は、作家がヴロツワフに6週間滞在し、様々な場所や人、テーマや文脈を自由に行き来した結果、生まれたものだ。
これまでの写真集と同様、野村恵子は「はかなさ」「自然」「身体」「魂の旅」「水の循環」といったトピックを探求している。フィルムでもデジタルでも、レンズの力を借りて、時間や場所から切り離されたように進む人生を写し出す。
今回の写真集では、2つの都市の写真を並べ、ミックスしている。東京とヴロツワフの写真をつなぐ要素は「光」。風景やポートレートを独特の非現実的なものにするのは光であり、両都市の空間はまるでパッチワークのようなメトロポリスに融合しているようだ。
写真に漂う眠気を誘うようなムードは、まるで時間が止まってしまったかのような印象を与える。写真には、作家が書いた短い詩的なエッセイが添えられている。野村自身は、この写真集の制作と滞在を次のように振り返っている。
「主にヴロツワフで撮影を行いました。豊かな自然に囲まれた街とその文化を撮影しました。また、そこに住む人々と交流しながら、ポートレートもたくさん撮りました。」